気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Hempuli Oy開発、PC/Mac/Linux//海外ニンテンドースイッチ向けに3月14日リリースされたルール改変パズル『Baba Is You』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、ステージ毎に設定されたルールを変更しながらクリアしていくパズルゲーム。ルールや目的がプレイヤーによって動かせるブロックとしてマップに配置されており、それらを動かすことで様々な変化を起こしながらステージクリアを目指していきます。ステージ数は200以上。記事執筆時点で日本語未対応です。
『Baba Is You』は1,520円/14.99ドル/15ドルで配信中(Steam/itch.io/Humble Store)。
なお、今回は発売からしばらく経ったタイトルですが、開発者から回答がいただけましたので掲載いたします。
――まずは自己紹介をお願いします。
Arvi Teikari氏(以下Teikari氏)こんにちは!フィンランドのヘルシンキを拠点とするインディーゲーム開発者のArvi Teikariです。ゲーム開発は16年やってきており、特に実験的なゲームやゲームジャムが大好きです。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Teikari氏2017年に、私はコペンハーゲンで毎年行われているノルディック・ゲームジャムに参加しました。このゲームジャムはテーマに沿って48時間以内に小さなゲームを作るというもので、その時のテーマが「Not There(そこにない)」というものでした。そこで私は、「Not(ない)」を論理的に使い、意味を逆転させるというコンセプトを思いついたのです。これにより、溶岩の横に氷のブロックがあるのに溶けず、これが「Ice Is Not Melt(氷が溶けない)」という文によるものだというイメージが湧きました。私はこれまでに『Stephen's Sausage Roll』や『Snakebird』といったブロック押しパズルをプレイしてきましたので、似たようなゲームプレイスタイルを採用しようと思いました。当初は「言葉を押して文を作る」というコンセプトが面白いゲームになるかわからなかったのですが、まずはプロトタイプを作ってみようと思い、結局ゲームジャムで賞を受賞することができました。こうして本作は始まったのです。
――本作の特徴を教えてください。
Teikari氏本作の特徴的なところは、すべてのステージにおいて、プレイヤーがゲームのルールを変えられるということです。ステージに用意されているもののほとんどはそれ自体に何か起こるわけではないので、プレイヤーが押して作ったルールによって様々な動きを起こすことになります。何より、本作は他のゲームや現実で見たようなもののルールを変えることができるので、プレイヤーを驚かせることでしょう。壁は障害物ではなくゴールになるかもしれませんし、溶岩も熱いものではなく、それ自体が溶けるものになるかもしれません。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Teikari氏先ほど述べましたように、本作のデザインに影響を与えたパズルゲームがいくつかあります。『Stephen's Sausage Roll』と『Snakebird』以外ですと、『Jelly no Puzzle』『Corrypt』『A Good Snowman Is Hard To Build』『Cosmic Express』が本作の開発中に影響を与えてくれました。時間を操作するパズルアクション『Braid』も、私がパズルをデザインする際、大いに参考になりました。ゲーム以外ですと、はっきりということは難しいですが、ズデネック・ミレル作のアニメ「クルテク」からのインスピレーションもあるでしょう。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Teikari氏実現できれば素晴らしいと思います!残念ながら本作の言葉システムはとても複雑なので、完全に翻訳することは難しいかもしれません。しかし少なくともUIやメニューといったものは翻訳できればと思っています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Teikari氏私が子供の頃好きだったゲームの多くは日本のものでした(『スーパーマリオワールド』は私が初めてプレイしたゲームのひとつです)。それに、子供の頃の私に多大な影響を与えたアニメ「ムーミン」は日本産です。素晴らしかったです!皆さんが本作を楽しんでいただけると嬉しいです。ありがとうございました!
――ありがとうございました。
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