気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、William Chyr Studio開発、PC向けに10月18日リリースされただまし絵風パズル『Manifold Garden』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、エッシャーのだまし絵風の一人称視点パズル。当初は『Relativity』というタイトルで開発が行われていました。本作では多方向に重力が働く空間でどこまでも広がる建物を探索します。日本語にも対応済み。
『Manifold Garden』は2,080円で配信中(Epic Games Store)。Steamでは2020年10月発売予定です。
――まずは自己紹介をお願いします。
William Chyr氏(以下Chyr氏)米国シカゴを拠点とするアーティストであり、インディーゲーム開発者のWilliam Chyrです。本作の開発を始める前はインスタレーション・アーティストとして活動しており、芸術センターや科学博物館向けに風船で出来た巨大な展示物を作っていました。それ以前には物理学を勉強していました。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Chyr氏本作の開発は2012年にスタートしました。本作は、私が新しいものに取り組もうと思っていたとき、Unityを勉強するために始めたプロジェクトだったのです。これは元々3週間で終わる予定でした。結局、一人で数年間にわたって作業をし、その後他の人と一緒に作業をすることとなりました。
――本作の特徴を教えてください。
Chyr氏本作は物理の法則が異なる世界が舞台です。空間が現実とは異なる法則に則っているので、登場する建造物は現実には不可能なものとなっています。世界はどの方向にも永遠に続いているので、足を踏み外しても元の場所に戻ってきます。プレイヤーは重力を操り、ものの見方を変え、見えるあらゆる表面を歩いて、謎を解いていくのです。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Chyr氏映画ですと「インセプション」、ゲームだと『The Witness』『Portal』『Starseed Pilgrim』『NaissanceE』『Antichamber』、マンガだと弐瓶勉の「BLAME!」、本だと「House of Leaves」、建築だと安藤忠雄とフランク・ロイド・ライトから影響を受けています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Chyr氏本作は古いものから新しいものまで、日本の建造物から多大な影響を受けています。弐瓶勉による「BLAME!」もまた、本作における主なインスピレーションの源です。日本のプレイヤーの皆さんにも本作を気に入っていただけると嬉しいです。
――ありがとうございました。
◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に200を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
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